灸頭鍼の症例 足首痛
患者は本人です。正座から立ち上がるとき、左足首(崑崙付近)が、ビリッと腱繊維数本が切れる感じがしました。
軽い痛みだったので、自然に治るかと放置していたのですが、
徐々に痛みが強くなり、足首全体・足の甲まで痛くなりました。
動かしている方が逆に痛みを感じませんが、じっとしているとジンジン痛みます。(自発痛あり)(腫脹・関節可動痛あり)
それで、普通に鍼を数本打って治療したのですが、
その時は楽になるが、次の日は元に戻ります。
(若いころはこれだけで治っていたのに、歳をとると回復力が弱いので、これだけの刺激で治らなくなっているのでしょう)
そこで、灸頭鍼をすることにしました。
治療前に足首の前屈・後屈・側屈・回旋で、痛む部位や痛みの程度を調査。(記載省略)
灸頭鍼の方法は、寸35番 艾はセネファの切艾比叡 高さは2cm
1・2本目 崑崙付近の圧痛点 ➡ 熱さを感じない 前屈・後屈が楽になる
3・4本目 解谿と中封の間くらいの圧痛部 ➡ だいぶ良くなる
5本目 太谿 ➡ 感覚が自分の足らしくなってきた
6本目 3本目の部位に痛みがあったのでそこに ➡ 関節可動域広くなり腫れも引いた 回すとポキポキ音がするようになる
7本目 アキレス腱部
8本目 3本目の圧痛点
9本目 崑崙部付近に石灰化している部分を見つけたのでそこに ➡ 熱く感じるようになる(効いてきた証拠!)
自覚的に7割治った感じ。治療に疲れたので、9本で終わった。
この治療後痛みはでていません。この治療1回で完全に治りました。
たぶん普通の鍼治療では治らなかったでしょう。
灸頭鍼だからこその効果があった症例です。
<まとめ・気づいたこと>
・加齢で回復力が弱く、普通の鍼治療で治りの悪い関節痛に、灸頭鍼が効果があった。
・一関節の治療に9本の灸頭鍼をした。(最初は熱くなかったが、治ってくると熱さを感じた)
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