横寝したときの背骨の形と2種類の神経痛
ご存じのように、人は、肩と骨盤の幅に差があります。
だから、固い布団や、畳・じゅうたんの上に直接寝たりすると、
背骨はまっすぐにはなりません。
例えば・・、
肋骨と骨盤の傾きが変わらなければ、腰椎部分が曲がります。
①のように骨盤がゆがんでくれれば、背骨がまっすぐになります。
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しかし、どちらにしても
上の図では、ウエストの下部分に空間ができるので、
背骨が疲れますね。
そこで、ウエストの下部分の空間を埋めるために、
下の④⑤⑥のように、胸郭や骨盤の傾きと、背骨が曲がる姿勢もあります。
④胸郭と骨盤が傾き、背骨も曲がる
⑤骨盤が傾かないので、胸郭の傾きで補う
⑥胸郭の傾きは少なく、骨盤の傾きが大きい
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さて、ここからが本題です。
横向きに寝ると足に坐骨神経痛が出る患者さんが二人いました。
一人は、上の方の足に出て、
一人は、下の方の足に出ました。
何が違って、神経痛の出る足に差があるのでしょうか?
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坐骨神経痛の原因は、ヘルニアなどいろいろありますが、
ここでは、椎間孔が姿勢により狭くなることで発症する坐骨神経痛で、狭窄部位がL5と仙骨間とみなして、説明をしていきます。
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この二人は、もともとL4と仙骨間の椎間板が薄くなっています。
椎間板が薄くなっている人の全てが、横向きに寝て、坐骨神経痛が出るわけではありません。
下の図のように、腰椎と仙骨がしなやかに曲がれば、一部の椎間孔を極端に狭くすることはありません。
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上の足に神経痛が出る場合は、①や③や⑤のようになっていて、
L5と仙骨間孔の片側上部分が狭くなっているのではないでしょうか。
(下図)
そして、したの足に神経痛が出る人は、○0や⑤のように、
片側下部分が狭くなっているのではないでしょうか。
(下図)
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なぜこのような歪みができるかは、簡単に説明できないくらい千差万別な原因があります。
だから、ここでは説明はできませんが、考えるためのヒントみたいなものは、そのうち述べていきたいと思います。
結局、正常でない背骨の並びになる原因を考えて、それを除去するように施術をすれば、
神経痛が消失または軽減できる一つの方法になるのではないでしょうか。
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